アルコール依存症の治療には、以前からミーティングを中心として集団精神療法が用いられてきました。通常の外来診察、つまり医師との個人精神療法や薬物療法に加え、集団精神療法によってさらに治療効果を上げている方も多くいらっしゃいます。 その集団療法のエッセンスを詰め込んだものがアルコール・デイケアです。デイケアにはいろいろな背景を持った方が参加されます。そのような方々とアルコールミーティングやプログラムをともにするからこそ治療にも厚みが出てきます。デイケアには当事者同士のコミュニケーションによるピアサポート、つまり場の力があると考えられています。 ところでアルコール依存症治療のために、仕事を休職せざるを得ない方も少なからずいらっしゃいます。そのような方にとっては、断酒を安定して継続する土台作りをするとともに、復職に向けてスムーズに歩んでいくことも大きな課題です。 慈友クリニックでは、そのような方々のために今回アルコール・リワーク・デイケアを立ち上げました。アルコール・デイケアの部分プログラムという位置づけですが、目標を同じくする方々と一緒に過ごしてみませんか。 私どもは皆様の依存症治療の支えとなるべく、引き続き努力していきたいと思っています。 どうぞよろしくお願い申し上げます。